柴苓湯

 本日、カネボウ柴苓湯が「期限切れ」で廃棄医薬品の中に入っていました。柴苓湯で思い出しましたが、以前お手伝いした薬局で「ツムラの柴苓湯と柴朴湯を間違えて調剤したことがあったので気をつけてね!」と言う注意を受けました。注意されて初めて気づきましたが、確かに一文字違いで間違いを起こしそうな薬です。患者の症状を確認すれば、柴苓湯(114)は「水瀉性下痢症状や急性・慢性胃腸炎などの消化器症状の患者さんに」、柴朴湯(96)は「咳、気管支炎や喘息症状などの患者さん」に用いられるため間違いが起こるはずがないと思うのですが、一度「思い込んだら」なかなか読み違いには気づきません。
 通常、薬局では間違えた製剤の保管場所に何らかの「注意勧告」を記しておくのですが、これも見慣れると「見たつもり」になって同じ間違いを起こすので、定期的に「注意書」の色を変えるなどの工夫をして再喚起する必要があります。